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季節を重ねていく度に。

第1章 出逢い。




「…っくしゅ!」


「…あれ、大丈夫か?」


だんだん寒くなってきてあたしは両腕をさすりながら小さく鼻をすすった。


「うん…ちょっと寒い、かも」


そう言うと桜井は自分が着ていたジャケットをあたしに着せて腕を掴んだ。



「走るぞ!」


「はっ、え!?」



急に引っ張られてあたしらは雨の中をただ走った。

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