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あなたのそばで笑っていたい

第13章 進路

私とけんとは並んで学校に向かってる。


こうして学校へ向かうことは以前と変わらない。


でも、あの家を出た今はとても新鮮で…


気持ちが全然違う。


けんとは、触れた私の手を指を数本優しく包むようにして握る。


『えみ…。一緒に住んでるヤツ…大丈夫?』


『何がどう?大丈夫…?』


私はけんとを見上げる。


『どうってその…。23の男だろ?』


『おさむ兄は優しいし、変なことはないよ~。』


(私の方が…軽く…おさむ兄が良い匂いとか…オヤジかも。)


『そっか…。』


『なぁ、えみ。高校卒業したら…俺働くから、一緒に暮らそう。』


『え…?』


私は足を止めてけんとを見る。


『俺も色々と考えてさ…。卒業した後のこと。』


『…。けんとの気持ち…ありがとう…。


返事はまだ待って…。』


『おぅ。』


けんとは照れたような優しい顔をして笑った。


(私は…卒業したら…?


ちゃんと進路と向き合わないとな…。)

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