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あなたのそばで笑っていたい

第14章 きっかけ

結局…布団が届いたのはお昼。


私は支度もすんでいたので、そのままバス停へ向かった。


お兄ちゃんが店長を勤めるお店はバスで20分程行った所。


『ありがとうございました。』


バスを降りて少し歩くと目の前に立派なショッピングモールがある。


(この間、おさむ兄と行ったところより大きいかも…。)


お兄ちゃんが働いているお店があるのは3階。


エレベーター前の地図で確認し、向かう。


(家を出る前におさむ兄にメールしたけど…返事なかったし忙しいかな…。)


『あ…フィオーレ…見つけた。』


(ドキドキしながらお店の外から中を覗く。


おさむ兄…の姿は見えない。


スタイルの良い女の人とぽっちゃりした女の人が接客したり服をたたんでるのが見える。)


私は入口から中を覗いてキョロキョロしていた。


『ん?中入んなよ。』


『ひゃっ。』


振り返ると可愛らしく顔の整った男の人が笑ってる。


『ひゃって可愛いな~。驚かせてごめん。せっかくだから中入って見てってよ。ねっ。』


そう言うとお店の中に入って行った。


私もせっかくなので、お店に入ってアクセサリーをチラッと見て服のある方へ歩いて見る。


『『いらっしゃいませぇ。』』


目がくりっとして顔が小さくスタイルの良いお姉さんやぽっちゃりのお姉さんが目が合うとニコっと微笑む。


洋服は優しいパステルカラーから明るいカラーまで色々とある。


『可愛いな…。』


キャミソールのワンピースを手にとって見てみる。


『どうですか。合わせてみませんか?』


優しい声で聞かれる。
間近で見ると、本当に美人。髪は軽く巻いていてフワフワで顔も小さいし手足も細くてモデルさんみたい。


『可愛いなってみてたんです。どれも素敵ですね。』


『ありがとうございます。私もそのワンピース好きです。その服はうちの店長がデザインしたものなんですよ。』


(おさむ兄が?…可愛いし、素敵。)


『さっ、試着室へどうぞ。』


ニコっと笑って案内され、私も着てみるだけと試着室へ行った。

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