テキストサイズ

あなたのそばで笑っていたい

第14章 きっかけ

『ただいま。』


店に戻るとお客さんはいなくて、3人の店員さんが服をたたんで並べたりしながら近くによってきた。


『店長おかえりなさ~い。』


可愛らしいぽっちゃりした女の人がニコニコと来る。


『おかえりなさい。』


綺麗な女の人はチラッと私を見てからお兄ちゃんに視線を戻しとびきりの笑顔で言う。


『店長~彼女また見せびらかしにきたんスか?』


イタズラっぽい笑顔でお兄ちゃんと私を見る。


『みんなに紹介するよ。この子はオレの大事ないとこのえみです。』


『はじめまして。武井えみと言います。』


『良かった!いとこだったんだ。俺の名前は山本ゆうすけ。えみちゃんよろしくね。』


手を出された。


『ゆうすけ、スキンシップ禁止。えみに手ぇ出すな。』


お兄ちゃんと山本さんのやり取りにみんなも笑ってる。


『こんにちは。私は蛯原ゆりです。よろしくね。』


ニコっと笑うその顔からはさっきの感じた雰囲気はなかった。


(蛯原さん…おさむ兄のことが好きなのかな。)


『店長~可愛い子連れてるから、てっきり彼女さんかと思いましたよ~。私は柳原かなこでぇす。よろしくねっ。いくついくつ?』


『よろしくお願いします。17です。』


『高校生?可愛い~!』


柳原さんはぽっちゃりしてて可愛くて、よく笑う。


(明るい人だな~。)


『さっ仕事戻って。お客さまいらしたよ。』


『『いらっしゃいませ~。』』


みんなそれぞれの場所に戻り接客を始めた。


『えみ。こっち。』


それからお兄ちゃんに案内され、いくつかの服やアクセサリーを見た。


どれも可愛くて素敵で、お兄ちゃんが輝いて見えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ