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あなたのそばで笑っていたい

第14章 きっかけ

お兄ちゃんから、7時に帰れそうとメールをもらったので、お味噌汁と煮物、魚の塩焼の準備をした。


(だれかの帰りを待つのも、待たれるのも…なんだか幸せだな。)


私は夕食の準備を終えたので、部屋へ行き、今日届いた布団にシーツをつける。


新しい匂いがする。


お兄ちゃんのベッドともお別れ。


(交代なんて行ってたけど…結局、私がここへ来てからずっとベッド借りちゃってたな…。)


布団を敷き終えると、この誘惑には勝てない。


私は布団に横になる。


『ふかふかぁ~♪気持ちいい~♪』


なんともいえない気持ち良い肌触りと柔らかさで顔が緩む。


玄関の方で音が鳴る。


(あっ帰ってきた。)


『ただいまぁ~。』


私は犬のように喜んで部屋のドアを開けて顔を出す。


『おさむ兄おかえりなさ~い。
今日はお店に呼んでくれてありがとう。』


『ゆうすけの奴、騒がしくてごめんな。


お♪布団届いたんだ。気持ち良さそう。寝て良い?』


『だぁめ。


今までおさむ兄のベッドとっちゃってごめんね。』


『気にすんな。


てか、夕飯作ってくれたの?旨そうなにおい!』


それから夕飯を一緒にすませ、片付けをした。


『えみっ。ファッションショーして。』


『えっ?』


(何を突然…。)


片付けを終えてキッチンからリビングへと移動する。


『今日買ったワンピース着て見せてよ。』


『あ…。そう言えば私も帰ってからまだ着てなかった。


うん。着てくるね。』


部屋に戻ると、新しいワンピースを袋から出す。


(やっぱり可愛いな。)


私はワンピースを着てリビングへと向かった。

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