テキストサイズ

あなたのそばで笑っていたい

第14章 きっかけ

リビングに入るとお兄ちゃんが等身大の鏡の前に立っていた。


『ふ~ん。えみ似合ってるじゃん。』


『デザイナーが良いですから(笑)』


『あはは。


ちょっと来て。その服に合う小物揃えてきたから。』


『え?』


鏡の前に立つと、子供っぽすぎない花の髪止めとバッグ…オシャレなサンダルが出され、お兄ちゃんにセットしてもらった。


(おさむ兄…スタイリストさんみたい。)


『完成。


えみ。可愛いよ。
モデルが良いから服も喜んでる。』


『ありがとう…。


なんか…素敵だね。
服や小物でこんなに変わるんだね…。


これ着てどこに出かけようかな~♪


髪止めに靴にバッグまで用意してもらって…
おさむ兄は私の足長おじさんだね?』


『誰がおじさんだよ(笑)
そこお兄さんに変えて。』


楽しいファッションショーの時間は終わり、このワンピースはいつデザインしたかなどソファーに座って話した。


(気持ちまで明るくなれる服…そんな服を作れるってかっこいいな。)


私の中で、服をデザインするということに興味が沸いた瞬間だった。

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