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あなたのそばで笑っていたい

第15章 遊園地

お兄ちゃんを真ん中に挟んだ、あやとあやめを前にけんとと並んで後ろから着いていく。


前の3人は盛り上がってるけど、けんとと私は会話がない。


(けんと?)


ちょうどけんとを見ると、けんともこっち見たところだった。


『えみさ、希望学校決まって良かったな。


メール貰ったときオレも嬉しかったよ。』


『けんと、ありがとう。


今日は楽しもうね!』


遊園地に着いて、おさむ兄がみんなのパスポートを購入してくれた。


あやとあやめはありがとうございますって喜んでたけど、けんとは違った。


『オレもバイトしてるし、こういうのやめてくださいよ。』


お金を払おうとするけんとに、パスポート代だけと笑顔でお兄ちゃんはけんとをなだめた。


みんなも、私を今までありがとう。
これからもよろしくというお兄ちゃんのメッセージがあるんだろうと察しお礼だけ言った。


入ってすぐに目についた乗り物に並ぶ。


みんな絶叫系は好きな様だけど、いきなりこれは恐い。


一人ずつ椅子に座り、高く高く上がったと思うと下に下がるという乗り物。


叫び声が聞こえ、ドキドキしてくる。


『わぁ~こわそっ。』


あやがニコニコしてる。


『怖そうって顔してないじゃん。』


みんなで笑う。


順番になって、それぞれ席に座る。


安全バーの確認を終えてからブザーがなり、みんなを乗せて空高くまで上っていく。


『きゃぁ!高い!!』


あやめの声が聞こえる。


『良い眺めじゃん。』


お兄ちゃんは余裕そう。


あやも手足をブラブラして笑ってる。


『えみ大丈夫か?』


けんとがこっちに片方の手を伸ばしてる。


振るえるを手を伸ばし、掴んだ瞬間。


『きゃあぁぁぁ!!』


一気に下に下がった、体がフワッと浮き、短い時間なのにとても長く感じた。


『怖かった…。けんとごめんね。手汗かいちゃったよ。』


『しょっぱなコレはかなりきたなっ(笑)』


(やっといつものけんとだっ。)


何だか笑ったけんとを見てほっとした。


『さぁて、次は何乗ろっか!!』


あやは絶叫系大好きなようで、今のでスイッチ入ったみたい。

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