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あなたのそばで笑っていたい

第6章 土曜日

リビングに入ると、父親がこっちを向く。


『進路は決めたか?』


(久しぶりに聞く声。)


『さっき近所の人に言われたのよ、
アルバイトに彼氏までいて、
もう進路も決まって余裕があるんですねって。』


(何それ…。)


『はい。凰欄女子大学に行こうと…。
寮もあるので、バイト代で行こうと考えています。』


(私なんか家からでていって欲しいでしょ。)


『バイトはやめなさい。
凰欄女子大学なら、7駅先だ。通えるだろう。』


『え?』


(ちょっとまって…。

バイトを辞めて…?

ここから通う…?

どうして…。

私なんかいないふりをしているのに、
どうしてここから通うの?

世間体?なんのため…。)


『聞こえたなら返事をしろよ!

高校生にもなって返事もできないのか?あっ?』


継母の罵声と蹴りが背中に入る。


『ぐっ…』


(納得できない…。
まだ夏休み前で卒業までお金貯めて…
それから出ていこうと思ってたのに…。)

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