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あなたのそばで笑っていたい

第7章 虚しさ…

駅に着くとあやとあやめが笑顔で手を降ってるのが見えた。


『ヨッシーなんだって?』

と、あやめ。


『密室で変なことされなかった?』

と、ニヤニヤ顔のあや。


(あやは何を期待してるんだ~。)


『進路のことだったよ。

進学したい希望大学の話。』


するとあやとあやめは耳をふさぐ。


『『イヤ~!!聞きたくない。』』


3年生の夏休み前で、親にも先生にも言われ…
二人も悩んでるようだ。


『息抜きに~買い物しよ。』

と、あやめ。


3人で腕をくみ、電車のホームに向かった。


上りで1駅いった所は大きな駅で、買い物も便利。


それにここなら、門限の8時には余裕で帰れる。


『あ~ここのワンピースね、雑誌に載ってたよ!』


あやめは目をランランさせて私たちを引っ張る。


『あっ、これ可愛い~。』

と、あや。


『これえみに似合うよ~。』

と、あやめ。


それぞれ1着ずつ手にとり順番に試着室へ。


進路の話を聞かされた私から気分を変えてよと、
二人が私を試着室へすすめた。


(可愛いワンピース。
夏に良さいそう。)


気持ちも晴れやかになったが、
試着して気がついた…。


遅かった…。


『えみ~着れたでしょ。
遅いから覗くよ~。』

と、カーテンの間から二人の顔が覗いた。


『ちょっとそれ…。』


『なに…、アザなの…?』


私の左腕が全面鏡の試着室ではっきりとうつされていた。


はっきりと人に捕まれた手の跡が…。

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