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あなたのそばで笑っていたい

第9章 大きな一歩

電車で1時間の道のりも、お兄ちゃんの車であっという間だった…。


『ここか?』


(…そう…ここが…。)


『うっ…うん。』


(帰りたくない…。)


『えみ。
ひとりじゃない。大丈夫だから。』


ドクンっ…

ドクンっっドクン…!


心臓が壊れそうなくらい波打つ…。


(お兄ちゃんがいる。わかってる…。
でも…怖いっ。)


お兄ちゃんが私の頭を撫でてから、外に出た。


《バタンっ》


私も続いて…助手席から降りた。

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