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あなたのそばで笑っていたい

第9章 大きな一歩

私は外の景色を見ていた…。


あの場所からすぐ離れようと、お兄ちゃんが気を効かせてくれた。


震えが止まらない手を握りしめたまま…運転するお兄ちゃん。


ただ呆然と外を眺めていた。


『ここの公園で着替えておいで。
人がいなそうだから。
その間に学校へ休みの連絡入れとくよ。
担任吉田先生であってるよね?』


『…うん。ありがとう…。』


バッグから着替えを出し、
はだけたブラウスを洋服で隠すようにしてトイレに向かった。


(継母から学校のこととか全部聞いてくれたんだ…。
…おさむ兄…。)


感謝と申し訳なさで涙が溢れてきた…。


『うっ…うっ…。』

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