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あなたのそばで笑っていたい

第11章 初めての携帯

電話を切り…


お兄ちゃんが待っているお店に向かった。


《カランっ♪》


『いらっしゃいませ!』


(わぁ…♪)


たくさんの種類のキッチン雑貨が並んでいる。


可愛いものからオシャレなものまで…。


『可愛い。』


白がベースのカップ。

シャープな線で描かれたお花がリボンで飾られ…

まるでプレゼント用のお花みたい。

見えないところにも可愛い細工。


(あっ、おさむ兄あそこにいる…。)


『遅くなってごめんね。携帯ありがとう。』


『どう?話せた?』


『うん。』


『そっか。良かった。
それじゃぁ~楽しく買い物はじめよっ(笑)』


『え…?』


『だって、食器とか色々必要だろ?』


『そうだね…、ごめんね。お金ない…。』


『あははは。気にすんな。
今日はえみにたくさんプレゼントさせて。』


『なっ。』


はにかんで、私の頭を撫でるお兄ちゃん。


ドキっ!


その顔反則だ…。
カッコ良すぎて、心臓に悪い。


『ん?どした?』


20センチ離れたところでジーっと見ているお兄ちゃん。


ドキドキして…顔が熱い…。


『顔が赤いな…。休むか?』


『熱いだけだよ。大丈夫。
おさむ兄、買い物よろしくお願いします。』


(あんな近くに顔あったら赤くなるって!

からかわれてるのかな~。もう!


……あれ?


…けんとの時は、顔が熱く感じなかった。


ドキドキもしなかった…。


なんでか…な…?)

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