テキストサイズ

あなたのそばで笑っていたい

第11章 初めての携帯

二人で手をあわせ…。


『『ごちそうさまでした。』』


『ホント~美味しかった!!』


『えみがそう言ってくれて良かった。』


バスを待ってる間も、バスに乗ってからも、降りてマンションにつくまでも…本当に楽しくて…時間を忘れていた。


エントランスには受付嬢のような人はいなかった。


聞くと9時から6時までとか。


番号を押す前で立ち止まると…
お兄ちゃんが可愛いキーホルダーを見せる。


『渡しとく。』


受けとると鍵だった。


『今日から、えみの家だから入り方覚えてね。』


操作を教えてもらい、部屋へと向かう。


(私の…家…。)


まだ実感がわかないけれど…嬉しかった。


エレベーターが最上階で止まる。


《リンっ♪》


キーをさし…部屋へ。


『えみ、ただいまっ。』


お兄ちゃんが私を見て言う。


『おさむ兄、おかえりなさい(笑)』


お兄ちゃんがニコッと笑って言う…。


『えみ、おかえり。』


『…ただいま。』


答える。


心が暖かくなる瞬間だった…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ