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あなたのそばで笑っていたい

第12章 新生活のスタート

『旨かった~ご馳走さま。』


『ご馳走でした。』


お兄ちゃんは食べているときも美味しいと言ってくれた。


こんなふうに家で朝食を食べるのも、
人に作って美味しいと言われるのも、
とても新鮮な気分だった。


軽く片付けをして、二人とも支度を始める。


忘れ物がないことを確認して玄関を出た…。


きのうの夜に、
お兄ちゃんが必要な分としてお金をくれた。


(帰りに下ろしてきて代えそう…。)


『本当にいいの?車で送るけど。』

と、マンションの前でお兄ちゃん。


『大丈夫、歩いてくよ。
おさむ兄いってらっしゃい。』


『そっか?

いってきます。
えみも気をつけていってらっしゃい。
何かあれば連絡して。』


『うん。』


手を降って駅に向かう。


駅までは5分。


この時間たくさんの人がいて、
駅前は珈琲の香りが漂うカフェやパン屋さんもオープンしていて…
何だか都会なんだと実感した。


電車は少し混んでいたけど、県をまたぐと人数も減ってきた。


もうすぐ高校の最寄り駅…。

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