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あなたのそばで笑っていたい

第12章 新生活のスタート

改札口をでるとATMがある。


私は幾らか下ろしてきて、ケーキ屋さんの箱に入ったバームクーヘンを買った。


そのまま、いつも楽しみにしていたバイト先の花屋へ向かう。


(この道のりも…もう見れないと思うと何だか寂しいな…。)


お店の前に着いたけど…少し緊張する。


(どんな顔で…何を言えば良いのかな…。)


『いらっしゃいませ~!
おっ♪えみちゃん。』


笑顔で三船先輩が迎えてくれる。


『こんにちは…。』


私は、上手く言葉が見つからず困っていた。


『えみちゃん、そんな顔をしないで…顔を見せてくれてありがとう。』


店長は、優しい笑顔でみんなのいる奥へ促してくれた。


『店長…。』


『事情は少しけんとくんから聞いたよ。東京からだと距離もあるし…大変だからね。
でも、こうやっていつでも顔を見せに来てくれたら嬉しいよ。』


『そうよ。いつでも来てよ~えみちゃん。』


佐々木さんも笑顔で言ってくれた。


『私…もっとここで働きたかったです…。
今まで本当にありがとうございました。
とても楽しかったです…。』


みんなが奥を見る。


けんとが、何かを持ってきた…。


『えみ。
今までお疲れさま。
これは、店長から。

初めて俺にラッピングやらせてくれてさ…
初ラッピング(笑)
もらってくれ。』


そう言って、可愛くラッピングされたワイルドストロベリーの鉢をくれた。


『可愛い…。

本当にあり…がとう…ござい…ました。』


嬉しくて涙が止まらない。


みんなパチパチと手を叩いて微笑んでくれている。


佐々木さんは涙をハンカチで拭いて笑ってる。


みんなの気持ちがすごく暖かい…。


本当にありがとうございました…。

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