
彼に溺れた美女
第10章 残り3日 優ver
「どうですか?」
「やはり記憶が一部なくなっているようね」
「…、俺の記憶がですよね?」
仕方がないこと、
自業自得だ、
「えぇ、でも彼女の記憶の消え方は少し変わってるわ、」
「変わってる?」
いったいどんな風に?
「そう、記憶が消えたというよりごちゃ混ぜになったと言った方が正しいわ、さっきね彼女あなたの名前を呼んだのよ?優はどこって、」
「えっ…、でも…」
「そうなの、あなたのコトを誰?って言ったわ、怖い人だって、これがどういう意味か分かる?」
「いえ…」
「彼女の中ではまだあなたはいるのよ、白井優っていう人物がね、おそらく、あなたがしたなにかによって彼女の中でこの人は優じゃないって判断したのね、」
「そんなことって…」
「ごくまれにあるケースよ、
つまり彼女の中には2人のあなたがいるのよ、優しいあなたと怖いあなた、2人は違う人物だと思ってる、あなたがいくら俺は優だって言っても否定されるだけね、今のあなたは怖い誰かって思われてるんだから」
「俺はどうすれば…」
「うまくやれば記憶は元通りになるはずよ、すべてはあなた次第」
