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欲求不満は妄想で☆

第4章 旅行

『なぁに、ため息ついてんの?
幸せ逃げちゃうよっ。』


振り向くと三浦翔平がいた。


『ここオレの席♪』


『翔平くん?』


『うん。京都に一人旅。


ため息なんかついちゃってどうしたの?なんなら聞くよ。』


荷物を上に乗せ私の席の隣に座る。


『2年付き合った彼がね…


付き合って2ヶ月の時に浮気したの、でもその時は許したんだ。


その3ヶ月後にまた。でも別れられずにいた…。


2年目は2回浮気してるの見つけて…でも何でか別れられずにダラダラと…。


そして今月…とうとう部屋に行ったら女と裸でいちゃついてるとこ見ちゃって、合鍵ヤツに投げつけてサヨナラって。』


『彼の事好きだったの?』


『違うと思う…だから余計に自分にイラついて。


何でもっと早くに一人にならなかったんだろうって。


それに…。』


『それに?』


『翔平くんみたいなイケメンならまだしも…何であんなブサメンに何度も浮気されて許しちゃってたんだろ。
2年も無駄にしちゃった…。』


『オレは大切な人を裏切ることはしないよ。
別の人を愛したいなら別れてからだろ。


そいつマジで可哀想なヤツだねっ。』


『えっ?』


『だってさ、信じてくれようとした彼女の気持ちに気がつけないくらいバカで。


でもって、こんな健気で可愛い子を失ったんだから、可哀想なヤツ。』


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