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欲求不満は妄想で☆

第4章 旅行

旅館の中はどこも素敵すぎてきょろきょろしてしまう。


築100年とは思えない造りをしている。


女将さんに案内されたお部屋は、とても豪華で、窓からは大きなスクリーンの様に紅葉が見えて、別世界のよう。


『素敵…。』


うっとりしてしまう。


『おおきに。気に入ってくれはりました?


貸し切り風呂もよろしおすえ。』


女将さんに貸し切り風呂の説明を聞くと…


これからすぐにでも入れて、夕飯までなら自由とのこと。


『ほな、失礼いたします。』


女将さんにお辞儀をしてから、窓を開ける。


『外には紅葉と滝の音…、川も流れてるし…良すぎ!
来てホント良かった~。』


テーブルには2つの八つ橋が置いてあり1つ食べて休憩する。


『美味しい~。一泊と言わず一週間くらい居たいな~。』


《コンコンっ》


『翔平でぇす。入るよ。』


浴衣姿の翔平くんが部屋に入って来た。


『翔平くん。
いらっしゃい。
浴衣似合ってるね~!かっこいい♪』


『どもっ。
つぅかまだ着てないの?
早く浴衣姿みたいな~。』


『え?
うん…

着ようかな?』


『うん、着てよ。

オレは後ろ向いてるからさ。』


そう言って、翔平くんはクルっと後ろを向き座った。


その間に部屋に用意してあった浴衣を着る。


『着れたよ。』


翔平くんは振り返ると笑顔で、


『超可愛い!
浴衣似合ってるし…、なんか色っぽい…。』


(そんな風に言われると、お世辞でも嬉しいよ。)


『ありがとう。』


『さっ、準備も整ったし~一緒に行こっか?』


『ん?』


『とぼけちゃって(笑)
露天風呂だよ。


オレと一緒に♪』

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