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欲求不満は妄想で☆

第5章 薄桜鬼

平助くんと私はしばらく静かに抱きあっていた。


沈黙を先に解いたのは平助くんだった。


『で…、みんなにはどんな奉仕してたんだよ…。』


『平助くん…。


話したくないよ…


それに、聞かない方が良いんじゃないかな…?』


体を離そうとしても、抱いてる腕の力を緩めようとはしない平助くん。


『オレは全部聞きたい。


だからさ…話してよ。』


無言でいる私に、更に平助くんは全て聞くからと促した。


『うん…。


近藤さんは…
今回のことをずっと反対していて、
心配してくださってるから夜はそれぞれ自室で寝たよ。


山南さんは、
他人が同室にいると眠れないからと自室で寝てらっしゃったし…。』


『土方さんは?』


『土方さんは…


お部屋に呼ばれて…』


『呼ばれて?』


『その…お口で…。』

平助くんは片方の手を私の頭に当て、自分の頭とくっつけながら抱きしめる腕に力を込めた。


『…しんぱっつぁんは?』


『うん…


部屋に呼ばれて晩酌してたら…
気持ち良さそうに寝てたから、自室に戻ったよ。


原田さんは、
腕枕してくださってお喋りしてから朝まで寝たよ。』


『佐之さんが手を出さなかった…?


やっぱり大人だよなぁ。』


『うん…。


斎藤さんとは、別々の布団でそのまま寝たよ。』


(斎藤さんと手を繋いで眠ったけど…
そのことは“他言無用”と言われているし、
二人の秘密のままで…。)


『そっか…。


問題は言い出しっぺの総司だよな…。


単刀直入に聞くけどさ、総司とした?』


聞かれた途端夕べのことを思い出す。

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