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妖(あや)しの月に~光と闇の王~【第二部 光の王】

第4章 第二部・生

 昼飯を外で食べ損ねたので、何か作って欲しいという彼に、清花は即席でキムチ鍋を作った。むろん、たいした具はありはしない。魚が少々と野菜ばかりだったが、それでも光王は旺盛な食欲で瞬く間に平らげた。
「清花、お前が心に抱えている闇は、一体、何なんだ?」
 すっかり空になった碗を見つめ、光王が唐突に言った。
 愕きに眼を見開く清花を、光王は心もち眼を眇めて見つめた。

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