妖(あや)しの月に~光と闇の王~【第二部 光の王】
第4章 第二部・生
寝相も記録的に悪い威承は(むろん、当人は絶対に認めない)、布団を蹴飛ばすことも日常茶飯事である。今だって、早くも掛け布団が大きく捲れ、上半身は布団から出ている。
「まるで子どもみたいね、威承」
清花は小さく笑うと、威承に掛け布団をかけ、飛び出した腕を布団の中におさめてやる。
威承の言葉を思い出し、無理に布団に身を横たえてみる。それからしばらく眠りは訪れなかったが、傍らで眠る威承の健康的な眠りに誘われるかのように、いつしか知らぬ間に微睡みの淵へと落ちていったのだった。
「まるで子どもみたいね、威承」
清花は小さく笑うと、威承に掛け布団をかけ、飛び出した腕を布団の中におさめてやる。
威承の言葉を思い出し、無理に布団に身を横たえてみる。それからしばらく眠りは訪れなかったが、傍らで眠る威承の健康的な眠りに誘われるかのように、いつしか知らぬ間に微睡みの淵へと落ちていったのだった。