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妖(あや)しの月に~光と闇の王~【第二部 光の王】

第4章 第二部・生

「―」
 白い脹ら脛が露わになり、清花は思わず頬がカッと熱くなる。布地が少し裂け、血が薄く滲んではいるものの、たいした傷ではないと思っていた。しかし、出血は少なくはないようだ。落ちた際に擦りむいたのだろう。
「傷は深くないから、心配はなさそうだ。後は、どこか打ったところはないか?」
 光王に素足を見せて動転している清花とは裏腹に、光王は憎らしいほど平然としている。

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