
ガーディスト~続編~
第5章 ハロウィンの夜に(前編)
「あ、ちょうど帰ってきた」
美夏がそう言うと、居間のドアが開かれた。
「姉ちゃん、ただいまー!!」
大声を出しながら入ってきたのは、可愛らしい制服を着た男の子だった。その後に続き、大人の女性も入ってくる。
「あら、お客様?」
女性は護に微笑みかけた。
護は軽く会釈する。
「ボディーガードだよ、
今日呼ぶって言ってあったじゃん」
美夏はぶっきらぼうに話した。
どうやら母親のようだ。
「そうだったっけ?ま、いいわ、美夏に任せるわ。あたし今から出かけるからよろしくね」
「は!? 今日は家にいるって言ったじゃん!!」
「急に仕事が入ったのよぉ、だからあんたはバイト休んでね」
「……っ」
美夏は下唇を噛みながら、母親を睨んだ。
