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ガーディスト~続編~

第5章 ハロウィンの夜に(前編)

「そういえばね、さっきジャンくん、見たよ」



口の中のドーナツを飲み込むと、秋人は護に向かって話し始めた。



「あのおじちゃん、誰?って言ってた」



「おじちゃん…俺のことか」



「一緒に遊びたいって、言ってたよ」



「……」



さっきのは遊んでたのか…。



「秋人くんは、ジャン兄ちゃんとしゃべれるんだな?」



「うん、ジャン兄ちゃんはいろんなこと教えてくれるんだよ!」



そう言って秋人は護のそばに近寄った。



「あのね、これはみんなには内緒なんだけどね、お兄ちゃんにだけ教えてあげる」



秋人は声を潜めて話し始めた。



「ジャン兄ちゃんがね、秘密の場所を教えてくれたんだよ」



「…秘密の場所?」



「うん!こっち来て!」



小さな手に引っ張られ、護は秋人と部屋を出た。



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