ガーディスト~続編~
第5章 ハロウィンの夜に(前編)
護が外に出てから30分後、柊哉が言った通り、美夏は自転車に乗って家を出て行った。
それを見届けて、護は再び篠田家に入って行く。
「護兄ちゃん、お帰り!!」
3人がバタバタと玄関まで出迎えてくれた。
「はは、なんだか自分んちみたいだな」
一人暮らしをしている護にとっては、誰かが出迎えてくれることほど嬉しいものはない。
「護兄ちゃん、一緒にご飯食べよ~」
「マジで!? 俺の分もあんのか!?」
「いっぱいあるよ~!今日はカレーだから!」
居間に入ると、カレーの美味しそうな匂いが漂ってきた。
机にはもう、人数分のカレーが用意されている。
「お前らが用意してくれたの?」
「うん!食べよう!」
満面の笑みで、柊哉たちは席についた。
護も席につくと、皆で「いただきます!」と合掌する。
ハフハフしながら食べ始める皆の姿を見て、護は目頭が熱くなった。
「どうしたの?早く食べないと覚めちゃうよ」
「…ああ、いただきます!」
護は口いっぱいに、カレーを放り込んだ。