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ガーディスト~続編~

第6章 ハロウィンの夜に(後編)

(まさかここに入るはめになるとはな…)



護は上着のポケットからLEDライトを出し、井戸の中を照らした。



(けっこう深そうだな)



ライトを口にくわえ、両手両足を石の壁に押さえつけながら、ゆっくりと下に降りて行く。



下に近づけば近づくほど下水の独特な臭いが鼻を突き刺し、護は顔を歪ませた。



この下に何があるんだろう…
いや、その答えはもうすでに出ているかもしれない。



恐らくジャンの…。
そう思うと、背筋がゾッとした。



だけど、ここまで来て逃げるわけにもいかない。
あいつはきっと、自分を見つけて欲しかったんだ。



降り始めてどれくらいたったろうか…
口にくわえたライトを下に照らすと、やっと地面が見えてきた。



足を地面につけると、グニュッとした感覚が伝わった。
少し土が湿っているようだ。



護はライトで足元を照らした。



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