ガーディスト~続編~
第7章 視えない男(前編)
「…そう…だったんですか…」
つばきは消え入りそうな声で呟いた。
立場は違うけれど、つばきもまた両親を交通事故で亡くしていた。
家族を失った悲しみや辛さは、痛いほどよくわかっている。
「そして葬式の後…私はいてもたってもいられず、現実から目を背けるように仕事に没頭しました。離れて暮らせば、全ては夢だったと思えたからです。でもそれは、長くは続かなかった…」
男は険しい表情で、祐司を見た。
「妻と娘の幽霊が、出たんです」
「!!」
「毎日毎日、夜になると私の枕元に出るんです。悲しい顔をして、何かを訴えかけているんです。同時に、私の周りで変な事が起こり始めました…」
「…どんなことですか?」
「信号待ちをしている時に背中を押されたり、寝ている時に首を締められたり…」
男は下唇を噛んだ。
「…きっと、私のことを憎んでるんだと思います…」
つばきは消え入りそうな声で呟いた。
立場は違うけれど、つばきもまた両親を交通事故で亡くしていた。
家族を失った悲しみや辛さは、痛いほどよくわかっている。
「そして葬式の後…私はいてもたってもいられず、現実から目を背けるように仕事に没頭しました。離れて暮らせば、全ては夢だったと思えたからです。でもそれは、長くは続かなかった…」
男は険しい表情で、祐司を見た。
「妻と娘の幽霊が、出たんです」
「!!」
「毎日毎日、夜になると私の枕元に出るんです。悲しい顔をして、何かを訴えかけているんです。同時に、私の周りで変な事が起こり始めました…」
「…どんなことですか?」
「信号待ちをしている時に背中を押されたり、寝ている時に首を締められたり…」
男は下唇を噛んだ。
「…きっと、私のことを憎んでるんだと思います…」