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ガーディスト~続編~

第7章 視えない男(前編)

祐司は男の後ろ姿を、険しい表情で見つめた。



「…ごめん、あたし何か邪魔しちゃった?」



「いや…なんでもない。それより、弁当ありがとな」



「ううん」



祐司の笑顔にホッとすると、つばきは浅井の姿に目線を落とした。



「浅井さん?」



浅井はボーッと窓の外を眺めている。



「浅井さ~ん」



もう一度名前を呼ぶと、浅井はハッとし、慌ててつばきを見上げた。



「ああ、すみません…買ってきてくれたのですね、ありがとうございます」



浅井はニコッと笑う。



「…幕の内弁当で良かったですか?」

「ええ、ありがとうございます」



浅井は、つばきから弁当とお茶を受け取った。



「はい、ゆーじも」



「ありがとう」



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