ガーディスト~続編~
第8章 視えない男(中編)
この地から離れ、一緒に東京で住んでいれば…
あの家を買わなければ…
そんな後悔の思いが、ぐるぐると浅井の頭の中を駆け巡る。
だがもう遅い。
どんなに後悔しても願っても、愛する家族は還ってこない…
この苦しみを、一生背負っていくしかないのだ…
みんなが浅井を見守る中、男は小さくため息をついた。
「悪いがこんな所でグズグズしてる暇はない、オレはこの無法地帯をなんとかしなきゃいけないからな」
男はそう冷たく言い放つと、その場を去っていこうとした。
「待ってください」
祐司が呼び止める。
「この状況を、どうやって解決するつもりですか?」
「…そんなこと、あんたには関係ないだろ?依頼人を守ることだけ考えてな。とりあえず、この地から離れることだな」
「…」
この地から離れる…
(確かに、このままここにいるのは危険だ)
とりあえず今日は一旦離れた方がいい、
どうするかは、また考えよう…
そう思った矢先…