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ガーディスト~続編~

第8章 視えない男(中編)

「チッ…とり憑かれやがって…」



男はゲラゲラ笑う運転手の顔を、ガシッと鷲掴みにした。



「消えろ」
「うがぁっ…」



一瞬で運転手の意識は失った。



「おじいちゃん!おじいちゃん!」



少年は、地面に倒れ込んでいる老人の身体をゆする。



「よせ、揺らすな。これで救急車を呼べ」



男は少年に、自分の携帯を渡す。



(もう時間がねぇ…!)



浅井の家の前まで戻ると、男は呼吸を整え、瞼を閉じ、精神を統一させた。



祝詞(のりと)を読みあげ始めると、周りの空気が変わり始める。



「八百万(やおよろず)の神よ、我の声を聞き、我の前にその姿を現せ」



そう呼びかけると、男の周りを囲むように突風が巻き起こった。



男は脳裏に、祐司の姿を思い浮かべる。



「この者を依代(よりしろ)とし降臨せよ」



次の瞬間、



ドンッ!!



地響きのような音が、辺りに響いた。





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