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ガーディスト~続編~

第8章 視えない男(中編)

ピチャ…



真っ暗な部屋に一歩踏み込むと、水を踏んだ音が響いた。



「…え?み、水たまり?」



なぜ部屋の中に水たまりが?
つばきは恐る恐る歩を進める。



祐司はライトで辺りを照らした。



「あっ…」



真っ暗闇の中で、うなだれて座っている浅井の姿を見つける。



「浅井さん!」



すぐに助けようとした時、ゾクリと悪寒が走った。
禍々しい気が漂い始める。



水面がボコボコと泡を立て始めた。



「な、なにあれ…?」



つばきは震えながら、祐司の腕を強く掴んだ。祐司の喉が再びゴクリと鳴る。



泡が消えた後は、水面に波紋が広がった。



心臓がうるさいほど鳴り響く。



ピチャン…



その時すうっと、漆黒の長い手が何本もゆっくりと、水たまりから伸びてきた。



「…っ!!」



次に頭らしきものが現れ、水面から何かが這い出そうとしている。



「ひっ…!」



つばきは恐怖で震えあがった。
幽霊をまともに見たことはないが、そんなものよりももっと禍々しい何かだと直感する。



(これは…なんなんだ!?)



祐司も得体の知れないモノに、全身が総毛立った。
足が硬直して、身動きが取れない。




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