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ガーディスト~続編~

第8章 視えない男(中編)

月明かりに照らされて、祐司の優しい表情が浮かぶ。



ドキン…
つばきの胸が高鳴る。



(あたし…とうとうゆーじとキス…しちゃったんだ…)



うつむき加減のまま、つばきは人差し指で自分の唇に触れた。



(ゆーじの唇…あったかくて、柔らかかった)



まだ余韻が残ってる。



「…どうした?」



頭上から、祐司の声がする。
優しい声…。



つばきは頬を染まらせながら、ゆっくりと祐司の顔を見上げた。



「…」



月明かりに照らされて、つばきの切ない表情が浮かぶ。



「…だから、そんな顔するな…」



少し困った顔をして、祐司はつばきの頬に手を添えた。



「…たまらなくなる…」



そう言うと、つばきの唇に2度目のキスを落とした。



壊れ物を扱うように優しく、角度を変えて何度もキスをする。



さっきよりも少し強引なキスに、つばきの鼓動は早まった。





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