ガーディスト~続編~
第9章 視えない男(後編)
ガチャッ…
ドアノブに手を回すと、なぜか唸り声がやんだ。
ゆっくり、ゆっくりと扉を開ける。
誰かの唾を飲み込む音がした。
瞬間、
ガッと腕を掴まれる。
「…っ!」
グイッと力強く引っ張られ、
反射的に扉は全開になった。
目の前には、虚ろな目をした女子高生とサラリーマンの男性が立っている。
男の腕を掴んでいるのは、サラリーマンだ。
「キイイイ!!」
女子高生がまた変な叫び声をあげる。
それを合図に、サラリーマンはニタアッと笑うと、腕を振り上げた。
「…っ」
男は瞬時に、反対側の腕を伸ばす。