ガーディスト~続編~
第9章 視えない男(後編)
「うわ、やばいやばい…っ!!」
泣きそうな顔をしながら、明が叫ぶ。
「明くん、走って!!」
足がもたつく明の腕を、浅井が引っ張った。
その2人の後ろをガードしながら、祐司も走り出す。
「ゆーじ!」
つばきが前方から叫ぶ。
「後ろっ!」
振り向くと同時に、ガッと何かが飛びかかってきた。
「…くっ…!」
体重をかけられ、祐司はバランスを崩し地面に転がってしまう。
「ゆーじっ!!」
引き返そうとするつばきの腕を、浅井が引っ張った。
「彼なら大丈夫です、行きましょう!」
「浅井さん…」
自信に満ちた瞳で力強く言われ、つばきは小さく頷いた。