ガーディスト~続編~
第9章 視えない男(後編)
その時、
「きゃあああああ!!」
つばきの悲鳴が聞こえた。
「つばき!!」
祐司と男は同時に振り返る。
つばきと浅井と明が、数人に囲まれていた。
2人は一斉に走り出す。
「やだ、来ないで!!」
悪霊に取り憑かれた中年男が、逃げるつばきを羽交い締めにした。
「女、女だぁ」
中年男はニヤッと笑うと、つばきの胸を鷲掴みにした。
「やだっ、いやあっ!!」
「こっの…エロじじいがぁ!!」
ドスッ
中年男の脇腹に拳が入った。
「ぐえっ…」
中年男は意識を失い、ズルリと倒れ込む。
「大丈夫か!?」
助けてくれたのは、男だった。
つばきは一瞬、祐司じゃなかったことにがっかりする。
「…ありがと…」
礼を言うと、つばきはすぐに祐司の姿を探した。