ガーディスト~続編~
第9章 視えない男(後編)
「そういえば明、変なこと言ってたな。この神社が恥ずかしいとかなんとか…」
男が明の顔に懐中電灯を照らした。
「うわっ、何すんだよ!」
「しっ、声大きい」
明は慌てて口を抑えた。
「だってさ…お、女の子のアレがあるから…///」
もごもごしゃべる明。
隣でクスッと浅井が笑った。
「この大縣神社は別名、姫之宮(ひめのみや)と呼ばれていて、安産・子授・縁結び・夫婦円満、特に女性の守護神として玉比売命(たまひめ)が祀られているんです。で、その御神体が、女性の性器の形をしていまして…」
「へぇ…」
「御神体は奥にあります。見てみますか?」
「もちろん」
浅井と男の会話を聞いて、つばきは顔を真っ赤にさせた。
(せ、性器~!?///)
そんな御神体があるなんてっ…
(あ、あいつはともかく、浅井さんまで楽しんじゃって…)
つばきはチラリと祐司を見上げた。
顔は暗くてよく見えない。
「ゆ、ゆーじも見たいの?」
「…俺は…」
そう言うとコホンと咳払いをした。
なんとなく、恥ずかしがってるようだった。