ガーディスト~続編~
第2章 死んでもストーカーする男(後編)
一時間後、泣き疲れて寝てしまった綾を、祐司はベッドに運んだ。
「さて、ヤツが出てくんのを待ちますかぁ」
護は頭の後ろで手を組み、ソファーにもたれかかった。
時刻は18時。
長い夜になりそうだ。
祐司もソファーに腰掛けようとすると、インターホンが鳴った。
祐司と護は顔を見合わせる。
祐司が玄関まで行くと、ドンドンと扉を叩く音が聞こえ、
「お~い、綾ぁ、開けてくれよ~」
男性の声が響いた。
(“潤”か…?)
祐司が静かにドアを開けると、目の前に痩せ型で長身の男が立っていた。
髪は金髪で、耳にはいくつもピアスをしている。
「…なんだ、お前」
祐司の姿を見て、険しい表情になる男。
「…潤さんですか?」
「あぁ!?
なんでオレの名前知ってんだよ!!」
男…潤が祐司の胸倉を掴もうとすると、それよりも早く、祐司は潤の腕を掴み取った。
「くっ…」
動かそうとしてもビクともしない。
「…んだよ、てめぇは…」
「俺は青木綾さんのボディーガードだ。冷静に話せるか?話せるならこの手を離す」
冷静に祐司は言った。
「なっ…ボディーガード?」
潤は一瞬戸惑ったが、力では勝てないと思い渋々承諾した。
そして部屋に入ると、もう一人ボディーガードがいることに驚く。