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ガーディスト~続編~

第2章 死んでもストーカーする男(後編)

(あぁ…守ってもらうって、こういうことなんだわ…)




強要するものじゃなかったわね…、と綾は心の中で呟いた。




「…ありがと、着替えてくるわ」




そう言って脱衣場の扉を閉めようとすると、




「俺たちはすぐそばにいますので」




安心させようと祐司が一声かける。




綾はフッと笑い、静かに扉を閉めた。






綾が着替えている最中、護は潤の姿を探していた。
寝室のドアを開けると、ベッドの上に不自然に丸まった布団がある。それをめくると、縮こまった情けない潤の姿があった。




「こんなとこでなにしてんだ」



「ゆ、幽霊が出たんだよぉ~!!」



イラッ。



「おめぇは好きな女も守れねぇのか!!」



「ひ、ひいぃぃ~」




震える潤を引きずって、護はリビングまで連れて行く。




「潤…」




リビングには着替え終わった綾がいた。




「あ…綾ぁ~」




情けない声を出して抱きつこうとする潤を、綾は振り払った。




「あんた、あたしを置いて逃げたわよね」



「いや…だって…」



「もういい」




綾はフイッと横を向いた。




「それでは、状況を整理しましょう」





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