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ガーディスト~続編~

第2章 死んでもストーカーする男(後編)

たいていのやつは、何もしてなくても少しは動揺するもんだ…




よっぽど修羅場をくぐり抜けてきたか、もともと肝が座ってるか…




ボディーガードにしとくにゃ、もったいねぇな…。




刑事は祐司を見てニヤリと笑った。




「…わかった。んじゃあ、青木綾の身の回りで何か変わったことはなかったか?」




そう言いながら刑事は懐から煙草を取り出した。




「吸うか?」



「いえ」




煙草に火がつくのを見届けると、祐司は不可解な点について説明し始めた。




刑事は2、3度煙草をふかすと、適当に灰皿に押し付ける。




「なるほど、つまり…青木綾になりすましたやつがいるってことか」




祐司は頷いた。




「…わかった、じゃあそっちの線で捜査してみっか」




刑事がそう言った後、扉をノックする音とともにスーツ姿の男が入ってきた。




「圭吾先輩…」
「朝比奈…」




祐司と刑事の声が重なった。





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