ガーディスト~続編~
第2章 死んでもストーカーする男(後編)
いつの間にかそこに、鎌田の霊がひっそりと佇んでいた。
『……』
「喋れないなら、俺の体を貸してやろう」
圭吾がそう言うと、鎌田はユラユラと移動し、圭吾の体に重なった。
一瞬頭がガクンと下がるが、すぐにゆっくりと顔を上げた。
「僕はただ、女神の笑顔が見たかっただけなんだ…」
圭吾の声で、鎌田が静かに話し始めた。
「あれから警察署を出た後、僕の前に女神が現れたんだ。
話があるから来てほしいとラブホテルに誘われた。
混乱したけど、でもやっぱり女神は僕のことを覚えていてくれたんだと思ったら、すごく嬉しくて…。
告白したんだ、
あなたの笑顔に惹かれましたって」
「……」
「女神は僕をすんなり受け入れてくれたよ…だけど僕の好意を利用してとんでもないことを言ってきた。
『私の真似をしている女がいる、その女を殺してほしい』『青木綾は私なのよ』ってさ」
「!」
「彼女は笑っていたけど、その笑顔はもう女神じゃなかった、…悪魔だった。
だから僕は思わず『そんな君は綾じゃない』と呟いてしまったんだ。
そしたら彼女は自尊心を傷つけられたとか言って隠してた包丁で僕をグサッと…」
「…狂ってんな」
護は眉をひそめながら呟いた。
「…結局最初から女神にとって僕の存在は邪魔だったんだ…。
でも、どうしてあそこまで青木綾にこだわるのかわからない。あんなに優しい笑顔で笑えるのに、それも演技なのかな?
やっぱり現実の女は恐ろしいよ…」
そう言って圭吾(鎌田)は、肩を落とした。
「好きになった女が悪かったな…現実は二次元のようにはいかないからな。だからって恨むなよ?」
「ああ…恨みはしませんよ、おかげで目が覚めたし、あっちに可愛い子見つけたんで」
そう言って圭吾(鎌田)は、上を指差しながらニッコリ笑った。
「…んだよ、アッサリしてんな」
「女神のこと、あなたたちに伝えたかったんです。もうこれ以上罪を重ねて欲しくないなって…」
「お前…すげぇいいやつだな」
ほんとに女神のことが好きだったんだな…
ちょっとやり方が不器用だっただけで…
困ったように笑うと、鎌田は圭吾の体からスルリと抜けた。
『……』
「喋れないなら、俺の体を貸してやろう」
圭吾がそう言うと、鎌田はユラユラと移動し、圭吾の体に重なった。
一瞬頭がガクンと下がるが、すぐにゆっくりと顔を上げた。
「僕はただ、女神の笑顔が見たかっただけなんだ…」
圭吾の声で、鎌田が静かに話し始めた。
「あれから警察署を出た後、僕の前に女神が現れたんだ。
話があるから来てほしいとラブホテルに誘われた。
混乱したけど、でもやっぱり女神は僕のことを覚えていてくれたんだと思ったら、すごく嬉しくて…。
告白したんだ、
あなたの笑顔に惹かれましたって」
「……」
「女神は僕をすんなり受け入れてくれたよ…だけど僕の好意を利用してとんでもないことを言ってきた。
『私の真似をしている女がいる、その女を殺してほしい』『青木綾は私なのよ』ってさ」
「!」
「彼女は笑っていたけど、その笑顔はもう女神じゃなかった、…悪魔だった。
だから僕は思わず『そんな君は綾じゃない』と呟いてしまったんだ。
そしたら彼女は自尊心を傷つけられたとか言って隠してた包丁で僕をグサッと…」
「…狂ってんな」
護は眉をひそめながら呟いた。
「…結局最初から女神にとって僕の存在は邪魔だったんだ…。
でも、どうしてあそこまで青木綾にこだわるのかわからない。あんなに優しい笑顔で笑えるのに、それも演技なのかな?
やっぱり現実の女は恐ろしいよ…」
そう言って圭吾(鎌田)は、肩を落とした。
「好きになった女が悪かったな…現実は二次元のようにはいかないからな。だからって恨むなよ?」
「ああ…恨みはしませんよ、おかげで目が覚めたし、あっちに可愛い子見つけたんで」
そう言って圭吾(鎌田)は、上を指差しながらニッコリ笑った。
「…んだよ、アッサリしてんな」
「女神のこと、あなたたちに伝えたかったんです。もうこれ以上罪を重ねて欲しくないなって…」
「お前…すげぇいいやつだな」
ほんとに女神のことが好きだったんだな…
ちょっとやり方が不器用だっただけで…
困ったように笑うと、鎌田は圭吾の体からスルリと抜けた。