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ガーディスト~続編~

第1章 死んでもストーカーする男(前編)

ボディーガードという仕事は、全て依頼で成り立っている。
だから休みの日は決まってないのも同然。
場合によっては24時間警護もあるし、施設に泊まり込む時もある。
いつ休みが取れるかわからない、過酷な職業だ。



それに加えて相手の都合もあるため、ぴったりと休みが合うことは難しい。




(あたしはここで働かせてもらってるから、ゆーじと会えるけど…)




「つぐみさん、寂しいだろうな…」




つばきがボソッと呟くと、圭吾はクスッと微笑した。




「でも出来る限り、ほぼ毎日電話してますよ」




「えっ…意外」




「長話は出来ませんが、今はお互いそれで満足してます」




そう言って、圭吾はコーヒーを口に含んだ。






(電話かぁ…)




いちお番号もアドレスもゆーじと交換したけど、電話は全くないし、メールはたまに短い文章が入ってくるだけで…


まぁ、会社で会えるからいいんだけどさ…


あまり愛されてる感がないんだよね…






はぁ、とため息をつくと、事務所の扉が勢いよく開いた。




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