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精霊と共に 歩睦の物語

第7章 夏の剣道大会…

「それでは、開会式を始めます…」
 開会式が始まった。

 正面の舞台にトロフィーや、副賞が並んでいた。

「…怪我をしないように、頑張ってください」
 市長が挨拶している。

 試合をする試合場は4面。ABCDと表記されている。
 ABが小学生の部。CDが中学生の部。

 大会の開会式が終わると、試合が始まる。

「歩睦の試合は何試合目?」
 涼と一緒に試合一覧表を見ている。

「僕は、Dの三試合目だ」
 自分の試合が始まるまで、少し時間がある。


「始めっ!!」
 審判の宣告で試合を開始させる。

「おらあ!」
「うるああ!」

 ガパァン

「面あり!」
 審判が旗を上げる。

 わーっと歓声が上がる。
 Cの試合場で北沢賢人(きたざわ けんと)が試合をしていた。

「開始早々の〈面あり〉さすが!」
 涼が感心している。

「本当だ。僕も頑張ろう!」
 歩睦は気合を入れる。


「兄ちゃん!」
 実が歩睦の側に走ってくる。

「あ!実。試合場にきちゃダメだよ」
 歩睦は急いで実を試合場から出す。

「えーなぜ?」
 実は疑問系で歩睦を見上げる。

「試合に出れるようになったらね」
 歩睦が、実の手を引きロビーに向う。

「僕も早く試合に出たいな!」
 実はキラキラした目で歩睦を見る。

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