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精霊と共に 歩睦の物語

第9章 武器を取れ!

「北沢ぁぁ!」
 仕掛けたのは、歩睦の方が先立った。

 歩睦は、北沢に攻撃する。

  パンッ!パパン!

 北沢はその攻撃に竹刀ですべて受ける。

「いいね…土居君が攻撃してくれるなんて、嬉しいよ…」
 北沢の顔が怪しく歪む。

「やめて!歩睦!北沢くんは防具をつけていないのよ!怪我させたらどうするの!」
 遥香が歩睦の攻撃を非難する。

「…っ」
 遥香の声に一瞬攻撃を止める歩睦。


「…今は、戦い中なんだ!」
 歩睦は吐き捨てるように言う。


「はぁああ!」

 ダンッ!!

 歩睦は、効き足で大きな音を立てて、飛びこむ。

 バッシィィーン
 綺麗に胴が決まる。

「ぐはっ」
 防具をつけていない北沢は、くの字に身体を曲げよろめく。


「これで終わりだ!!北沢くん!!」
 歩睦は、その勢いを使い、北沢の頭に向かって竹刀をたたき降ろす。

「やめて!」
 遥香の悲痛な声が響く。


 北沢の頭に竹刀が直撃。

「ぐぎゃぎゃぁぁ」
 その打撃で北沢の体が真っ二つに裂かれ、消えていく。

「いっ!いやーーーー!!」
 遥香の悲鳴があげる。

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