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精霊と共に 歩睦の物語

第11章 記憶の…困惑

 いつもの笑顔の遥香を見て、歩睦の目から涙が溢れてきた。

「え?なんで泣くの?泣かないでよ!私が困る!」
 慌てる遥香。

「ごめん。ごめんね…」
 歩睦は抱きしめいる手を急いで離して、遥香を開放する。

「遥香のせいじゃないよ…ちょっと、しんどい戦いだったから…」
 歩睦は涙を急いで拭う。

「すごい試合だったみたいね!」
 遥香は歩睦の横に座る。

「ああ!でも、勝ったよ!」
 両手をピースにして笑う歩睦。

「おめでとう」
 遥香も笑う。


 笑顔の二人はラブラブカップルのようだ。


「はい!ストップ!」
 いきなり楓の大きな声が聞える。

「!」「!」
 遥香と歩睦はビックリしてドアの方を見る。


 そこには、楓が顔をピクピクさせながら立っていた。


「歩睦ちゃんお肉なくなるわよ!」
 笑顔で歩睦に言う楓。

「遥香ちゃんも!いらっしゃい」
 遥香には睨み付ける楓。


「は、はい」
 二人は車から降りる。


(楓先輩見てたのかな…だとしたら、恥ずかしい…)
 遥香の心の中は恥ずかしさでいっぱいだった。

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