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精霊と共に 歩睦の物語

第11章 記憶の…困惑

「わ!元に戻った…」
 歩睦が涼の方を向く。

「あれ?なんで歩睦が立ってるんだ?」
 涼が下にいたはずの、歩睦が立っていて、自分が四つん這いになっている事が把握できてなく困惑している。


{ほら、僕を探してごらんよ}
 ユティルの声だけが聞える。

「探すって、どこに…」
 歩睦は周りを見回している。

「歩睦?オレ何していたんだっけ?」
 涼が立ち上がって歩睦の前に立つ。


{僕はココだよ…}
 涼の頭の上でポーズを取っているユティル。

「あ!」
 歩睦は涼の頭を指差す。

「ん?頭の上に何かあるのか?」
 涼が頭の上を払う。

 ユテイルは一瞬で消えた。


「あれ?どこ行った…」
 歩睦が周りを見回す。

{こっちだよ!}
 ユティルが涼の肩に腰掛ける。


「あ!そんな所に…」
 歩睦が涼の肩に手を持っていく。

{捕まえてごらんよ}
 フワフラと優雅に飛び回るユティル。

「あ。もう、まてよ!」
 歩睦が一所懸命ユティルを追いかける。

「待たないよ。僕は今のままでは、捕まらないよ」
 余裕の行動のユティル。

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