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精霊と共に 歩睦の物語

第1章 夏休みは部活だ!

 歩睦は、シャワーを浴びると、二階の自室にあがる。
 そしてベットに倒れこんでいた。

「あれー?何で、こんなに眠いんだろう…」
 時計は二時少し過ぎを指していた。



  …あ…ぅ…む…

 誰かが、呼んでいる。

  …あ…ぅ…む…

 その声は、とても懐かしい声。
 ずっと、ずっと前に聞いた事のある声。

  …あ…ぅ…む…

 ゆっくり目を開くと、光が目に飛び込んできた。

「まぶしい」
 歩睦は再び目を閉じる。

  …大丈夫?すぐ慣れるよ…
 さっきの声が優しくささやく。

「誰かいるの?」
 再び目を開くと強い光のせいで、視界がぼやける…

「今の光はなんだ?…」
 やっと慣れてきたので、周りを確認する。

「!」
 何もない、真っ白な世界に立っていた。

「な、なんだ!ここ、どこぉ?」
 困惑する歩睦。
 少し身体を動かすとありえない方に回転していく。

「ちょ!わあぁ!浮いてるの?」
 自分が浮いている事に気が付いた、歩睦は体制を安定させようともがく。

  …歩睦…
 今度は、はっきり声が聞き取れる。

「誰かいるの?」
 不安定な格好のままで、周りを見回す。
 周りは、真っ白で誰もいない。
 スピーカーもない。

 その時、歩睦の前で小さな輝きが現れた。

「え?」

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