
精霊と共に 歩睦の物語
第2章 少しずつ動き出す輪
「仕事内容聞いてるの!」
歩睦は、チラッと実を見ながら突っ込みを入れる。
「お父さんの仕事はね。毎日たくさんの古い本を読んでいる。そして、その本にかいてあることを整理して、他の古文書と突き合わせたりしてる…かな?」
信司は、少しオーバーアクションで話す。
「ふうん。で、何を調べているの?歴史?」
歩睦が質問する。
「郷土学の分類にはいるけど、地域の秘密や呪い…その解決法…を探している」
「呪い!ココ呪われているの?」
歩睦は驚いて、テーブルに手をついて立ち上がる。
「呪いよりも…『定め』って言うかぁ逃れる方法がないから、お父さんは『呪い』っと言っている」
困った顔の信司。
「あ!お母さんには内緒だよ!景さんはこの言い方嫌いだから」
失言だったのか、信司は二人に口止めしている。
「黙っててあげる」
実は笑顔で言う。
「頼みますよ」
信司は、実の笑顔を見てホッとしている。
お弁当を食べ終わった頃、信司は急須にお茶の葉をいれていた。
「お母さん…遅い…ね」
ボソッと呟く実。
「そうだね、こんなに遅くなるなんて、珍しいね」
歩睦は暗くなった外を見る。
「…御仕事だから、仕方ないよ」
湯飲みを三つテーブルに置く。
「ねーお父さん。お母さんの『御仕事』ってどんな事してるの?」
実はウルウルの瞳で見つめる。
「実はお母さんの御仕事について教えていませんでしたね」
信司は実の頭を優しく撫ぜる。
歩睦は、チラッと実を見ながら突っ込みを入れる。
「お父さんの仕事はね。毎日たくさんの古い本を読んでいる。そして、その本にかいてあることを整理して、他の古文書と突き合わせたりしてる…かな?」
信司は、少しオーバーアクションで話す。
「ふうん。で、何を調べているの?歴史?」
歩睦が質問する。
「郷土学の分類にはいるけど、地域の秘密や呪い…その解決法…を探している」
「呪い!ココ呪われているの?」
歩睦は驚いて、テーブルに手をついて立ち上がる。
「呪いよりも…『定め』って言うかぁ逃れる方法がないから、お父さんは『呪い』っと言っている」
困った顔の信司。
「あ!お母さんには内緒だよ!景さんはこの言い方嫌いだから」
失言だったのか、信司は二人に口止めしている。
「黙っててあげる」
実は笑顔で言う。
「頼みますよ」
信司は、実の笑顔を見てホッとしている。
お弁当を食べ終わった頃、信司は急須にお茶の葉をいれていた。
「お母さん…遅い…ね」
ボソッと呟く実。
「そうだね、こんなに遅くなるなんて、珍しいね」
歩睦は暗くなった外を見る。
「…御仕事だから、仕方ないよ」
湯飲みを三つテーブルに置く。
「ねーお父さん。お母さんの『御仕事』ってどんな事してるの?」
実はウルウルの瞳で見つめる。
「実はお母さんの御仕事について教えていませんでしたね」
信司は実の頭を優しく撫ぜる。
