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精霊と共に 歩睦の物語

第3章 せっかくの休みなのに

「ありがとう、ココでいいわ」
 紅葉が止まったのは、噴水の近くの売店だった。

「売店ですか?あのトラックは?」

「お店は、兄が乗って来るのよ」
 売店の裏側にあるドアの鍵を開ける。

「どうぞ」

「え、いいです」
 遠慮する歩睦。

「荷物運んでもらったから、お礼にお茶でも飲んでいって」
 ドアを開けて入っていく紅葉。

(あーこんな所…涼に見られたらぁ)
 頭をかきながら、部屋に入る。



「歩睦?いないなぁ…」
 涼は公園の入り口で歩睦を探している。

「キミ」
 公園の外から声をかけて来た。

「はい、なにか?」

「ちょっと、たのみたい…」
 近づいてきたのは、見知らぬ男性だった。

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