
精霊と共に 歩睦の物語
第3章 せっかくの休みなのに
歩睦はメールを確認する。
やはあ
涼からのメールはひらがな三文字。
言いようのない胸騒ぎを感じる歩睦。
公園の入り口近くで、涼が立っていた。
「涼!」
歩睦は涼を見つけて駆け寄る。
「あぁ…」
元気のない声で返事をする涼。
「涼?」
歩睦が涼の肩を触ると、そのまま倒れてきた。
「お、おい!」
涼を必死に支える。
「…にげ…ろ…」
涼は呟くように言って、そのまま意識を失った。
「涼、涼!しっかりしろ」
涼の名前を呼びながら、身体を叩く。
涼は反応しない。
背中越しに、クールビズスタイルのサラリーマンが見えた。
「あ、すみなせん。ちょっと…」
歩睦がその人に声をかけようとした時、胸の辺りが暖かくなる。
「ここが聖地。うーん、聖霊力が満ちている」
サラリーマンは両手を上に広げ大声で叫んでいた。
「やっと、やっとだ。私に力を!」
サラリーマンの周りに生暖かい風が舞い始めた。
植物がザワザワと揺れ始める。
「おや、ここに入れる…子供だ…お前も私の元へ」
その男の人がどんどん歩睦に近づいて来る。
なぜか、その場から、動けない。
「邪魔だ」
男は、涼を上着のように掴むと、地面に投げ捨てた。
「あ!」
涼はその場に転がるのをただ見ているだけの歩睦。
「このガギより、お前の方が強い…」
男は、歩睦の首を掴む。
やはあ
涼からのメールはひらがな三文字。
言いようのない胸騒ぎを感じる歩睦。
公園の入り口近くで、涼が立っていた。
「涼!」
歩睦は涼を見つけて駆け寄る。
「あぁ…」
元気のない声で返事をする涼。
「涼?」
歩睦が涼の肩を触ると、そのまま倒れてきた。
「お、おい!」
涼を必死に支える。
「…にげ…ろ…」
涼は呟くように言って、そのまま意識を失った。
「涼、涼!しっかりしろ」
涼の名前を呼びながら、身体を叩く。
涼は反応しない。
背中越しに、クールビズスタイルのサラリーマンが見えた。
「あ、すみなせん。ちょっと…」
歩睦がその人に声をかけようとした時、胸の辺りが暖かくなる。
「ここが聖地。うーん、聖霊力が満ちている」
サラリーマンは両手を上に広げ大声で叫んでいた。
「やっと、やっとだ。私に力を!」
サラリーマンの周りに生暖かい風が舞い始めた。
植物がザワザワと揺れ始める。
「おや、ここに入れる…子供だ…お前も私の元へ」
その男の人がどんどん歩睦に近づいて来る。
なぜか、その場から、動けない。
「邪魔だ」
男は、涼を上着のように掴むと、地面に投げ捨てた。
「あ!」
涼はその場に転がるのをただ見ているだけの歩睦。
「このガギより、お前の方が強い…」
男は、歩睦の首を掴む。
