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恋論! *-平凡ちゃんと2人の王子くん-*

第3章 片想い?-*-*-陽side


王子様たちのいる"目的地"、それは…


――ハンドボールコート。

サッカーコートじゃないところが、
普通のマンガとはちょっと違うよね。

そして、私ももちろん、
王子様目当てでここまで来た。


だけど、ここで問題発生。

当たり前だけど、コートの周りに女子がいすぎて中が全く見えない(´ω`;;)

え?割り込めばいいって?
ムリムリムリ。
明るくてうるさくて、
『恋愛』の欠片すら頭になさそうな私が
ハンド部の練習を割り込んで見てるとか!

友達に見られたらきっと大爆笑されて、
何ヶ月か話のネタにされると思う。


それは何としても避けたかったから、私は、ハンドボールコートの脇を通り過ぎながら何気なくコートの中を覗いてみた。


通り過ぎるつもりだったのに、
女子と女子のわずかな隙間から見えた景色に、
私は思わず立ち止まってしまった。


私の憧れの人――佐野幸斗くんが、
ちょうど御崎くんからパスされたボールをゴール目掛けてシュートした。

[キャーッ]

女子から歓声があがる。
と同時に隙間が埋まってしまった。

ゴールしたあとに隙間からちらっと見えた佐野くんの笑顔がもうちょっとよく見たくて、背伸びをした瞬間――。

?[は~るっ♪な~にしてんの? もしや、王子様見てキャーキャーしてる?w]

?[ぶふっ!マジ?w陽に限ってそんなことあんの?!]

――やってしまった…。

振り返ると、幼なじみの吉岡愛(ヨシオカ アイ)と西嶋洋太郎(ニシジマ ヨウタロウ)の姿。

一番会っちゃだめな人たちに会った…。

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